神戸市住環境整備公社・名谷地区リノベ住宅のモデルハウスオープニングイベント(神戸)【神戸市須磨区・菅の台、竜が台】
本日は、予てより大規模ニュータウンの既存住宅流通促進会議を通じ、都市の再生手法を検討検証している神戸市都市局内陸・臨海計画課並びに住環境整備公社が、この度、名谷地区において団地及び戸建て住宅のリノベーションを完成させ、広く一般消費者に住み替え、住み続けの提案を行うオープンハウスを開催するとのことで、現地見学会に参加させて頂きました。
昭和40年代、当時の人口増と高度経済成長などを背景に開発が進められた大規模団地は全国各地に存在し、現在もなお相当数の住人世帯を擁しています。しかし、その殆どが開発から半世紀を経て、街自体の老化や住人の高齢化が進み、若年層の流出が止まらない、所謂「オールドニュータウン」と化しています。行政施策として、ソフト、ハードの両面から街全体に活力を蘇らせようと様々な取り組みを試みていますが、目立った結果が得られていないのは何処も同じようです。この時代のニュータウンの特徴は、センターエリアに公共施設やショッピングモール(当時は大規模買物施設)などを建設し、その周辺を集合住宅エリアと戸建住宅エリアが取り囲むような都市設計が主流でした。人々が同じ夢を描き、同じトレンドの指し示す方向に動いていた時代は、動線を誘導する街区設計に理由が在りましたが、今は「個」が優先される時代。それぞれの感性がランダムに入り混じる空間に複数のトレンドが絡み合って存在し、曖昧模糊なふわっとした流れが文化となりつつある時代です。リノベーションに特徴的な「提案型」の難しさは、今や「間取りの無い家」に象徴されるように、住む側の意識に重点を置く供給側の手法の変化がそれを物語っています。
大規模開発団地の再生は、多額の費用を要するハード面の整備や、計画的に設計された街区の一部改修に頼りすぎるのではなく、個を優先する消費者の自由なイメージを実現可能な環境整備(例・行政要因としての用途地域規制の見直しなどを含む)によって後押しするような施策が求められているのではないでしょうか。
南村